母体血清マーカーテスト

母体血清マーカーテストとは

妊婦さんの血液のタンパク質の濃度を測定する検査です。トリプルマーカーテスト、クアトロテスト、AFP4テスト、母体血清マーカー検査ともいいます。海外ではAfp4 Screeningといわれています。

胎児に染色体異常があった場合と正常の場合とで濃度の比較をして、先天性の異常があるかどうかを確率として知ることができます。

あくまでもスクリーニング検査です。本当に胎児に異常があるかどうかは判定できません。

具体的な検査方法

妊婦さんから少量の採血をします。

具体的な分析方法

妊婦血液中のアルファフェトプロテイン、ヒト絨毛ゴナドトロピン、エストリオール、インヒビンAの濃度を測定します。
この4つの濃度を分析するものを「クアトロテスト」といいます。(クアトロは、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語で4を意味する)
アルファフェトプロテイン、ヒト絨毛ゴナドトロピン、エストリオール、インヒビンAの3つの濃度を分析する場合、トリプルテストといいます。

クアトロテスト:アルファフェトプロテイン、ヒト絨毛ゴナドトロピン、エストリオール、インヒビンA
トリプルテスト:アルファフェトプロテイン、ヒト絨毛ゴナドトロピン、エストリオール

AFP: alpha-fetoproteinは、胎児が産生するタンパク質です。
hCG: human chorionic gonadotropin は、胎盤で産生されるホルモンです。
Estriol: estriolは、胎児と胎盤で産生されるエストロゲンです。
Inhibin-A: inhibin-Aは、胎盤と卵巣で産生されるタンパク質です。


検査可能な時期は

検査時期は15週0日~21週6日です。

結果が分かるまでの日数は

約10日です。

検査費用は

1~2万円程度

母体血清マーカーテストで何が分かるのか

21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー、開放性神経管奇形の先天性異常の確率が分かります。

本当に異常があるかどうかは分かりません。

母体血清マーカーテストの精度

ジェンザイム社のデータによると、検出率は21トリソミー(ダウン症候群)で86.4%、18トリソミー(エドワード症候群)で79.5%、神経管奇形等で86.1%となっています。

検出率とは、 例えば、検査を受けた妊婦さんから、100人ダウン症児が生まれた場合、86人はポジティブという結果を得た妊婦さんから生まれ、14名はネガティブという結果を得た妊婦さんから生まれた、ということを意味します。 つまり、検査結果がネガティブだったとしても、ダウン症児が生まれたということです。

偽陽性(False Positive):本当は病気ではないのに「異常」と判定されること。
偽陰性(False Negative):本当は病気なのに「異常なし」と判定されること。見逃し。

ジェンザイム社のデータによると、
21トリソミー(ダウン症候群): 総受験者数29,772人、スクリーンネガティブ27,090人、先天性疾患数6人
18トリソミー(エドワード症候群): 総受験者数78,166人、スクリーンネガティブ77,778人、先天性疾患数10人
開放性神経管奇形など: 総受験者数78,166人、スクリーンネガティブ77,793人、先天性疾患数8人

母体血清マーカーテストのメリット

・妊婦さんの採血だけで済むため、検査による流産のリスクはありません。

母体血清マーカーテストのデメリット

・先天性異常が本当にあるのかどうか、確定できません。
・双子以上の妊娠の場合、結果報告に制限があります。

母体血清マーカーテストのリスク

検査結果がネガティブと判定されても、異常をもった胎児が生まれる可能性があります。
反対に、検査結果がポジティブと判定されても、実際は胎児に異常がないという可能性があります。

羊水検査の前に受けるべきか

確定診断である羊水検査を受けることを決めている場合は、マーカーテストを受ける必要はありません。

厚生労働省の見解

厚生科学審議会先端医療技術評価部会・出生前診断に関する専門委員会
「母体血清マーカー検査に関する見解」についての通知発出について

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